●PickUp009 メモリアルスポーツフェスタin小牧
5/12小牧パークアリーナで行われた、エキシビジョンマッチ
名古屋オーシャンズ(以下名古屋) vs ペスカドーラ町田(以下町田)戦を振り返ります。
Fリーグ開幕を前に、3度目となるこの対戦、伊勢で行われたサンアリーナドリームマッチ、地域チャンピオンズリーグと、いずれも名古屋(旧大洋薬品/BANFF)の勝利に終わっている。
今回は、現在行われているAFCフットサル選手権の為、いずれも日本代表選手を欠いての試合となった。
町田はスピードスター金山、GK石渡を欠き、名古屋はキャプテン北原、定永、比嘉、小山、山蔦(残念ながら直前に代表から外れました)の5人を欠く構成。
スターターは
名古屋/GKマルコス、FP上澤、ラファエル、森岡、前田
町田 /GK松原、FP久光、森谷、滝田、横山
この日、両チームには府中AFCを共に支えた完山、前田(名古屋)、宮田、滝田(町田)という顔ぶれが別々のチームで相まみえるという何とも言えない光景が・・・
代表選手を欠き、両チームとも、新規加入選手のお披露目ともなったこの日
名古屋はキャプテン北原が不在。この日、3冠チームのキャプテンマークを任されたのは、no.7上澤。
旧府中勢のマッチアップに若干新鮮さを感じながら試合開始。
3'30 P町田 滝田が右サイドから中央の久光に送り、放ったシュートはゴール右隅をかすめノーゴール。
4'00 P町田 早々と2ndセットの甲斐、横江、宮田、ホンダマルコスにFP全員が交代。
8'00 名古屋Oも森岡、ラファエルに替え、丸山、沼田を投入。
この辺りまではお互い様子見といった感じで、チャンスはそれなりにあるもののどちらかというと膠着状態が続く。
8'50 P町田は、府中から移籍の宮田がドリブルで詰め寄ると、同時にサイドをホンダマルコスが駆け上がり、2対1の数的有利でのカウンターを仕掛けるが、1人残った名古屋O 上澤が抜群のタイミングのスライディングでピンチを回避する事に成功。
その後も伊勢、地域CLではあまり見られなかったスピードを活かしたカウンターという武器が、府中から移籍の宮田、滝田らによって注入されチームに良い影響を与えている様に感じた。
10'30 P町田は再びセットを交代。横山を相根に替え、あとはスターターと同じ顔ぶれ。
名古屋Oのマルチローテーション気味の選手交代とは対照的な、はっきりとセットを意識した交代という意図が伺える。
すかさず名古屋Oもここまでずっと引っ張ってきた前田に替え完山を投入。同時に沼田をラファエルに戻す。
9'05 P町田は早々と相根をアウト、横山を投入。スターターの1stセットに戻す。
この時点で、名古屋Oのセットは完山、ラファエル、丸山、上澤
昨年から非常に強く感じるのは、公式戦、エキシビジョンを問わず、上澤や北原の出場時間が非常に長い事。アタッカーに関しては割と交代を繰り替えしながら色々なアクセントを加えていくオスカーの起用法だが、ベースとなる選手はあまり替えない事がはっきりしている。
この時間帯、何度か良いチャンスの場面に丸山が絡む事が増えてきた。
12'00 やっと上澤がアウト、前田投入。
昨年は上澤、北原のバックアップを豊島が受け持ってた。イメージ的にはいずれもFixo/Alaの特性を持った選手。今年はここに、前田、比嘉が加わるというプランと捉えられるのでは無いかという感じ。
ただ一点気になったのが、本来、名古屋Oの抜群のポゼッションを生み出しているのが、実は少ないタッチでの展開力だという事。
プレスを受け止めてキープするというよりは、相手プレスを受ける前に回してしまう判断力の速さが武器となっている。
伊勢でのエキシビジョンから、この日を含め、3度対戦する事となる甲斐(P町田)に「プレイ中の選択肢の数が違う」と言わしめた名古屋Oの展開力は、実はその判断力のスピードとプレイの決断スピードの速さに裏付けられていると言えるのではないだろうか。
まだこの日、新加入の選手と既存選手の間には、選択のスピード差が存在していたように感じた。
昨年のリーグ戦、選手権、地域CLと見て、出場時間の少なかった豊島らが、バックアップの層の厚さをしっかりと出せていたのは、彼らもまた、名古屋のフットサルを理解し体現出来ていたことの証明であったともいえる。
この日、残念ながら、新規加入の選手が足下にボールをおさめている時間が若干長く感じ、展開のスピードを殺してしまっている感が否めなかった。
まだ合流後間もない事を考えると、時間はまだかかるかなという感じがするも、新規加入選手の中では逆に、前田の適応力が光った。
恐らく、ラファエル、上澤、森岡という昨年のスターター組に加わり、それ程違和感を感じさせなかった事からも、この時点で新規加入選手の中では頭1つ抜けている感じだろう。
個人としてしっかりボールを保持することと、全体としてボールを保持することの違いを出せる事が名古屋の強みだと思うのだが、まだこの段階では、1人1人の保持時間が長く、チームの流動性を若干消していたようにも感じた。
それを現すかのように
名古屋のセットが前田、完山、沼田、丸山と、新規加入選手で構成された時間帯、出しどころが無くなった完山からマルコスに戻されたボールを詰められ、13'30に失点を喫してしまう。
1-0 P町田 横山が先制ゴール
15'00を過ぎ、丸山、沼田に替え、森岡、上澤を投入
16'00には完山に替え、ラファエルを投入
恐らく、この日一番オスカーが信頼出来るセット、上澤、ラファエル、前田、森岡に戻すことに。
17'00を過ぎ、P町田は相根、森谷、久光らのセット
17'50 名古屋は、替わって入った上澤が右サイドライン際から、そのまま縦に送ったパスを、森岡が角度の無いところから蹴りこみ、一瞬ゴールかと見えるも、なんとサイドネットの隙間からゴールに入ったという珍事にノーゴール。
ネットの修繕でしばらくプレイが切れるものの、再開後すぐの18'10
右サイドからカットインで切れ込んだ名古屋O 前田をたまらずファールで止め、名古屋に直接FKが与えられる。
このFKをラファエルが直接蹴りこみ、名古屋O同点で前半を折り返しました。
後半、名古屋は上澤、ラファエル、丸山、沼田でスタート。
P町田は甲斐、横江、ホンダマルコス、宮田と前半の2ndセットでスタート。
前半から光っていたマルコスのロングフィードが後半も冴え渡る。
6'30 マルコスが左サイド高い位置に走り込んだラファエルに送り、軽く胸でトラップしたラファエルはそのままボレーシュート。マルコスのキックの正確さにはかねてから定評があるものの、殆どキックミスが無いことから見てもGKの中では抜群の精度と言えるだろう。
後半の名古屋は完山を早い時間から投入、前田、ラファエル、完山、森岡というセットに変化させて行くこととなる。
7'10 センターでボールを持った森岡が右サイドの完山にはたき、そのまま左前方に流れると、
受けた完山はそのまま森岡にリターン、森岡はクロスにシュート。セカンドポストに走り込んだ前田がきっちり詰め、名古屋2-1と逆転。この日一番綺麗なゴールシーンに会場も沸き立ちます。
それからなんと10秒後、左サイドを駆け上がったラファエルがトゥーでクロスに打ち込みさらに追加点。
名古屋3-1とリードを拡げます。
P町田は森谷、滝田、横山、相根と若干攻撃的なセットを組み、追い上げを図る。
9'40 先程ネット外からゴールを割り、ノーゴールとされた名古屋の展開そのままに、P町田は右サイドライン際から相根が縦にフィードを送り、前方で受けた滝田がそのままシュートを決め、3-2と追い上げます。
10'40 名古屋Oのセットは、前田、上澤、完山、丸山
さて、1試合を通じてオスカーの采配を見ると、新規加入組を何とかフィットさせたい感がありありと出ていました。テストだからといって、試しすぎて地元小牧で勝負に負けるわけにはいかないし、かといって直ぐ先に迫ったFリーグ開幕を考えると昨年までの計算できる選手ばかりを使い続けて勝てばそれでいいと言うわけにも行かない。
この日、森岡、ラファエル、上澤をうまく要所要所で使いながら、ある時間帯では全てを新規の選手で組み、ある時間帯ではベースの選手と組ませ、実戦でのすり合わせを行っているようにうつりました。
果たして、合格点までは行かないにしても、今後の計算に何人が入ったのだろうか。「今はまだこれでいいよ」と軽く受け流す事は容易に想像できるにしても、オスカーの心中が非常に興味深い所です。
おそらくこの日、ある程度計算内に入ったであろう前田を下げ、沼田を投入。
しかし、直ぐに完山を下げまたもや前田を投入。
この時間帯から両チームが目まぐるしく選手交代を繰り返す。
14'00を過ぎ、名古屋Oは前田に替えラファエル投入
15'30には丸山を下げ森岡投入
残り1'58に名古屋のタイムアウト。
色々な大会を通じ、何度も見た光景である。
イレギュラーでのタイムアウトを使っていなければ、まずオスカーは最後の最後にタイムアウトを使う。最後まで気を抜くなと言わんばかりに、また流れはどうあれ、この時間に必ず選手を集めようとする所に、オスカーの名将が名将と言われる所以があるのかもしれない。
逆にP町田は、伊勢でも感じたが試合中、ハーフタイム、タイムアウト時全てに於いて、監督と選手の距離が遠い。
チームの取り組み方は様々であるが、全ての時間を使い「チーム」としてのディシプリンを追求し、残り数分のタイムアウトでさえ「チーム」のディシプリンを植え付けようとする名古屋Oの姿勢とは違い、どうも「選手主導」にうつる。
この違いが、試合に現れているのだとしたら両チームの差は単に点差にとどまらないかも知れない。
何にせよ名古屋Oが3-2でエキシビジョンを勝利におさめた。
際だったのはキャプテンマークを巻いた上澤の更なる存在感だった。
昨年以上に攻守に目立ち、この日は特に攻撃に光るものを魅せた。東海リーグではコミニュケーションがそれ程取れないまでも、徐々に完成度を上げ3冠まで走りきった。
「遠征で完成度が上がった」と当時のコメントから分かるように、最初から高い完成度などあるわけがない。新生名古屋Oの完成度はまだ60%ほどではないだろうか。
まだ、オスカーにも感触は掴めていない。
そう感じる程、この日の選手起用はいつになく交代が多く、色々なセットが試されていたように見えた。
フットサルライフ07.05.16 ※文章,画像の無断転用を禁じます

コメント
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Posted by: meteora | 2007年5月17日 02:15