
高知ラウンド2日目、cabella niigata F3を4-0と破り勢いに乗るPraiaGrandeと、前日シュライカー大阪に後半痛い逆転負けを喰らったバサジィ大分との対戦。
ここまで地域リーグ勢は、Fからの勝ち星を挙げておらず、PraiaGrandeのアップセットに期待が高る中でゲームは始まった。
一昨年までは同じチームで凌ぎを削った、松田マルシオと松本行令がハーフラインを挟んで対峙する姿に、フットサル界の流れを感じながら観戦する事となる。今年の1月頭に練習試合を行ったというこの両チームの対戦では、その時行った30分のゲーム本の結果、5-1とPraiaGrandeに分があったものの、「若い選手が多く、かなり動き回るバサジィに手こずった。」と3番草場が語るように、運動量を武器にするPraiaにとっても楽な相手では無いことは確かであった。
もちろん通年でのFリーグを経験してきたバサジィが、ほんの2ヶ月前に不覚を取った相手に何の対策も練っていない訳は無いだろうし、決して同じようなゲームにならないことぐらいは、両チームとも予想していただろう。


開始早々、プライアが攻撃に出る。
カウンターからの五味のシュートは千綿リカルド、関根のシュートはマルシオと、共にブロックにあいゴールとはならず。
前からプレスを掛けるプライアに対し、バサジィはPivoに入ったマルシオに楔を入れ、時間的空白を作ろうとする。
これは、この3日間を通じて印象に残ったことの1つだが、Fリーグのチームは『攻撃時』の手の使い方が非常に巧い。
ボールキープだけでなく、ドリブル突破時においても、どこかしら相手のシャツを巧みにつかみ、相手に負荷を掛けた状態でボールを扱う。
逆に地域リーグの選手は、手を使っていても審判に確認されやすかったり、変に正直というか、そういう技術を全く使っていなかったりという極端な印象が残った。
マルシオは、東海リーグの頃から、ボールを貰う前に一回体を当てたり、預けたりと、背負ってのキープは元々巧かったが、Fリーグを経験し、更に手の使い方が洗練されていた。
五味がプレスに行った際も、相手シャツを掴んでキープに入るのだが、その際も、素早くその手を自分の体に引きつける事で、審判にそれを判りづらくしていた。


プライアの前からのプレスに対し、バサジィも同様に前からと、お互いかなり前線からボール奪取を図る。
バサジィは千綿などが、巧みにボールをキープすると、パスでの回避でなく、そのまま個人でのキープ力に加え、千綿や8番江口のドリブルを見せることで、自陣で奪われることを巧く回避していく。
逆にプライアは、バサジィのプレスを自陣で受けると、GK藤原に戻すことで回避。
藤原は、その正確なロングフィードで敵陣に走る味方選手に見事にバスを通して行く。

プライアは、相手を背負った10番奥山が自らターンしシュートを放つが、これは惜しくもゴール左に外れ先制のチャンスを逃す。
8分、大分は5番神志那のキックインを6番白方が決め、1-0と先制。
さらに2分後、この試合最も手こずったバサジィ8番江口のドリブルで右サイドを切り裂かれると、地元高知出身の10番濱が見事に合わせ、2-0とリードを奪う事に成功。
「ケアしなければいけないのは12番の仁部屋と8番の江口」
とプライアの選手が言ったように、注意していた選手にやられてしまった失点となる。
この日出場停止だった12番の仁部屋はおらず、プライアにとっては江口こそが最も注意しなければいけなかった選手だけに、この失点は点差以上に痛く見えた。




この2点のリードで、会場では、地域リーグのF喰いはもはや無いかという雰囲気が若干漂い始める。
が、しかし
「1月の試合ではかなり流動的に動き回られて嫌だったが、この日の大分はそれ程動いて来なかった。それが僕らにとっては良かったかも知れない。(プライア8番 中沢)」
「2点のビハインドは今までの試合でも経験があった。流れ的にはまだ全然大丈夫だと思った。(プライア7番 キャプテン関根)」
と言うように、大分はマルシオらにボールを預け、千綿リカルドや江口らの個の突破を図り、流動的な動きの中での攻撃は、あまり行う事無いままゲームは進んでいった。

巧くブラインを使い、シャツを引っ張ることで相手の動きを限定するマルシオ
2点を奪われたプライアは、さほど動揺することもなく、ここまでと同じように高い位置でのプレスをかけ続け、一旦ボールを奪えば、最も速いと思われる方法で相手ゴールへと向かう。
ここはパスでの展開かと思われるような場面でも、中沢、五味というスピードのある選手だけでなく、誰もが大分の寄せが少しでも甘ければ、直ぐにターンし自らゴールへ向かう。
大分が一瞬でも気を抜けば、決定的な裏を取られそうな雰囲気が徐々に漂い始める。




前日に続き、攻守にアジリティーの高さを魅せたプライア8番中沢が、自らのドリブルで大分の6番加口を振り切ると、3人を引きつけ左サイドにパスを送る。
そのリターンを受けに自らはゴール前へと飛び込むが、これは合わせきれずシュートはゴール右へと逸れる。

「3点目を与えない事が大切だった。大分は前日の大阪戦で後半逆転負けをしていたのは知っていた。粘り強く2点で我慢すれば、必ずみんなが獲ってくれると信じていた。(12番GK 藤原)」
と、2点のビハインドにも集中力を切らすことなく、追い上げを図るプライアは一旦タイムアウトを取るといつも通り円陣を組むと、再度集中力を高める。



前半残り4分、1stセットの関根、奥山らがベンチで見守る中で、自らを
「自分なんかはチームでは11番目、12番目の選手だと思っている。」
という4番勝又が、相手GKの弾いたボールにしっかり詰めると1-2と、貴重な追い上げゴールを奪う事に成功する。


「純一郎さんのゴールで、少し楽になった。あの1点は凄く大きく、チームを救う1点だったと思います。(12番GK 藤原)」
「前半の最後に1点返せて1-2で折り返せたのは大きかった。0-2と1-2は全然違ったから。それだけ大きなゴールだった。関根や松本らの1stセッ トと、僕らの2ndでは、ゲームプランも全然違うが、やっても互角に戦える。僕らはがっちり守っ てカウンターで行くという違いこそあるが、それはそれで良いんじゃないかと思っている。(3番 草場)」
とそれぞれが振り返るように、この1点がのちに会場を沸かす事となる大きなアップセットへとプライアを導いていく。

大型の選手を擁する1stセットでも、9番渡邉らが相手を引きずりながらもシュートを放つなど、前半での同点へ向けて、その勢いは加速を見せて後半へと突入する。
後半僅か1分、ここまで不発のエース10番奥山が同点ゴールを叩き込み、東海リーグ得点王の意地を見せる。



その後も、敵陣からハーフにかけてボールを奪い、幾度となく大分ゴールへ襲いかかる。
フィジカルでは全くの互角で、Fを相手にも全くひけをとらない。
PAに進入した草場がシュートに入り、たまらず千綿リカルドが後ろから掛けるも、惜しくもノーファールでこれはPKならず。このプレーで草場は負傷。


Fの意地に賭けても負けられない大分は、この日最後までプライアDFを苦しめた江口らが果敢に勝負を仕掛けるが、プライアも決定的なチャンスまでは許さない。

後半11分、プライアは綺麗にパスを繋ぐと、最後は10番奥山が、先程の同点ゴールに続き、待望の逆転のゴールを奪う。
どうだ!と言わんばかりにベンチへ向かい、雄叫びを上げる渡邉と奥山。

GKを前に出して追いすがる大分に対し、プライアは大分の中央に通したパスを、相手選手が合わせきる前に巧く藤原がキャッチすると、すぐさまパントキックでゴールを狙う。
大分もブロックに入るが、藤原が巧く相手をよけながら放った、この日1本目のロングパントは、F陥落へ向けて綺麗な放物線を描くと、大分のゴールへ吸い込まれていった。

「あれはオマケです。」と謙遜する藤原だが、東海リーグでは、何度もこのパントキックでゴールを奪っている。
試合前のアップでもキーパー練習でなく、FPと一緒になってボールを廻す藤原は、守備範囲の広さだけでなく、足元のあるゴレイロだ。

Fのプライドを賭けて、最後まで大分も諦めなかったが、この日の軍配はプライアに挙がった。
試合を通じ、何度もプライアを苦しめたプレーを魅せた江口は、試合が終わるとほぼ全員が引き上げたベンチから離れず、ユニフォームをまくって顔を覆うとその場にしゃがみ込んだ。
発足以来たった一年しか経過していないFリーグで、Fだから勝つ、Fだから勝たなくてはいけない。とまで言うのは、厳しい。Jリーグでもアップセットは度々起きるのだから。
ただ、江口の見せた試合後のその悔しがり方にこそ、彼らの本当のプライドというものを見た気がする。
この日、大分は仁部屋の出場停止も大きく響いた。だが、大分が最後までプライドを捨てなかったからこそ、プライアの勝利は大きく映えた。
F食いというアップセットを遂行したプライアは、翌日の大阪戦で、果たしてこれが『まぐれ』なのか『実力』なのかを問われることだろう。
「プライアのフィジカルは地域リーグのレベルではなかった。うちもフィジカルはFの中でも相当やって来たつもり。それでも互角以上だった。
今日は完全にやられました。実力の負けです。彼らが強かった。
ただ、うちもFリーグというプライドがある。正直、椅子を蹴り上げたいほど悔しい。
明日は意地を見せます。3敗で帰るなんて絶対に許されない。最後のプライドぐらい見せます。(バサジィ大分 境大輔監督)」
話したくないだろうインタビューにも誠実な対応で答えてくれた境監督は、これはまぐれでなくプライアの実力勝ちだと、勝者へのリスペクトを見せた。
田原FC時代、マルシオ、松本(praia)らを率いて東海リーグを制し、田原FCの一時代を築いた監督は、今年その東海リーグを制した新たな東海の覇者に敗れた。
東海に馴染みのある境監督は、東海にファンも多い。
今回は、プライアに軍配が挙がったが、大分で一層の強化を果たして、更にはい上がって欲しい。
境、マルシオというのは、プライアと同様、東海の誇りでもあるのだから。
いずれにせよ、唯一のF喰いというアップセットをプライアは果たした。
翌日の大阪戦で、その真価が問われる。
ここはパスでの展開かと思われるような場面でも、中沢、五味というスピードのある選手だけでなく、誰もが大分の寄せが少しでも甘ければ、直ぐにターンし自らゴールへ向かう。
大分が一瞬でも気を抜けば、決定的な裏を取られそうな雰囲気が徐々に漂い始める。




前日に続き、攻守にアジリティーの高さを魅せたプライア8番中沢が、自らのドリブルで大分の6番加口を振り切ると、3人を引きつけ左サイドにパスを送る。
そのリターンを受けに自らはゴール前へと飛び込むが、これは合わせきれずシュートはゴール右へと逸れる。

「3点目を与えない事が大切だった。大分は前日の大阪戦で後半逆転負けをしていたのは知っていた。粘り強く2点で我慢すれば、必ずみんなが獲ってくれると信じていた。(12番GK 藤原)」
と、2点のビハインドにも集中力を切らすことなく、追い上げを図るプライアは一旦タイムアウトを取るといつも通り円陣を組むと、再度集中力を高める。



前半残り4分、1stセットの関根、奥山らがベンチで見守る中で、自らを
「自分なんかはチームでは11番目、12番目の選手だと思っている。」
という4番勝又が、相手GKの弾いたボールにしっかり詰めると1-2と、貴重な追い上げゴールを奪う事に成功する。


「純一郎さんのゴールで、少し楽になった。あの1点は凄く大きく、チームを救う1点だったと思います。(12番GK 藤原)」
「前半の最後に1点返せて1-2で折り返せたのは大きかった。0-2と1-2は全然違ったから。それだけ大きなゴールだった。関根や松本らの1stセッ トと、僕らの2ndでは、ゲームプランも全然違うが、やっても互角に戦える。僕らはがっちり守っ てカウンターで行くという違いこそあるが、それはそれで良いんじゃないかと思っている。(3番 草場)」
とそれぞれが振り返るように、この1点がのちに会場を沸かす事となる大きなアップセットへとプライアを導いていく。

大型の選手を擁する1stセットでも、9番渡邉らが相手を引きずりながらもシュートを放つなど、前半での同点へ向けて、その勢いは加速を見せて後半へと突入する。
後半僅か1分、ここまで不発のエース10番奥山が同点ゴールを叩き込み、東海リーグ得点王の意地を見せる。



その後も、敵陣からハーフにかけてボールを奪い、幾度となく大分ゴールへ襲いかかる。
フィジカルでは全くの互角で、Fを相手にも全くひけをとらない。
PAに進入した草場がシュートに入り、たまらず千綿リカルドが後ろから掛けるも、惜しくもノーファールでこれはPKならず。このプレーで草場は負傷。


Fの意地に賭けても負けられない大分は、この日最後までプライアDFを苦しめた江口らが果敢に勝負を仕掛けるが、プライアも決定的なチャンスまでは許さない。

後半11分、プライアは綺麗にパスを繋ぐと、最後は10番奥山が、先程の同点ゴールに続き、待望の逆転のゴールを奪う。
どうだ!と言わんばかりにベンチへ向かい、雄叫びを上げる渡邉と奥山。

GKを前に出して追いすがる大分に対し、プライアは大分の中央に通したパスを、相手選手が合わせきる前に巧く藤原がキャッチすると、すぐさまパントキックでゴールを狙う。
大分もブロックに入るが、藤原が巧く相手をよけながら放った、この日1本目のロングパントは、F陥落へ向けて綺麗な放物線を描くと、大分のゴールへ吸い込まれていった。

「あれはオマケです。」と謙遜する藤原だが、東海リーグでは、何度もこのパントキックでゴールを奪っている。
試合前のアップでもキーパー練習でなく、FPと一緒になってボールを廻す藤原は、守備範囲の広さだけでなく、足元のあるゴレイロだ。

Fのプライドを賭けて、最後まで大分も諦めなかったが、この日の軍配はプライアに挙がった。
試合を通じ、何度もプライアを苦しめたプレーを魅せた江口は、試合が終わるとほぼ全員が引き上げたベンチから離れず、ユニフォームをまくって顔を覆うとその場にしゃがみ込んだ。
発足以来たった一年しか経過していないFリーグで、Fだから勝つ、Fだから勝たなくてはいけない。とまで言うのは、厳しい。Jリーグでもアップセットは度々起きるのだから。
ただ、江口の見せた試合後のその悔しがり方にこそ、彼らの本当のプライドというものを見た気がする。
この日、大分は仁部屋の出場停止も大きく響いた。だが、大分が最後までプライドを捨てなかったからこそ、プライアの勝利は大きく映えた。
F食いというアップセットを遂行したプライアは、翌日の大阪戦で、果たしてこれが『まぐれ』なのか『実力』なのかを問われることだろう。
「プライアのフィジカルは地域リーグのレベルではなかった。うちもフィジカルはFの中でも相当やって来たつもり。それでも互角以上だった。
今日は完全にやられました。実力の負けです。彼らが強かった。
ただ、うちもFリーグというプライドがある。正直、椅子を蹴り上げたいほど悔しい。
明日は意地を見せます。3敗で帰るなんて絶対に許されない。最後のプライドぐらい見せます。(バサジィ大分 境大輔監督)」
話したくないだろうインタビューにも誠実な対応で答えてくれた境監督は、これはまぐれでなくプライアの実力勝ちだと、勝者へのリスペクトを見せた。
田原FC時代、マルシオ、松本(praia)らを率いて東海リーグを制し、田原FCの一時代を築いた監督は、今年その東海リーグを制した新たな東海の覇者に敗れた。
東海に馴染みのある境監督は、東海にファンも多い。
今回は、プライアに軍配が挙がったが、大分で一層の強化を果たして、更にはい上がって欲しい。
境、マルシオというのは、プライアと同様、東海の誇りでもあるのだから。
いずれにせよ、唯一のF喰いというアップセットをプライアは果たした。
翌日の大阪戦で、その真価が問われる。