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2008年5月 1日

連載コラム 『オープンマインドで行こう!』第2回

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オープンマインドで行こう!
 
[第2回 個の育成]

今回のテーマは「個の育成」についてすこし書かせていただきたいと思う。

ジュニア年代の育成でよく、「個を伸ばす」という言葉が掲げられるが実際に我々のスクール活動においても「個人技術の習得」を一つの目的としている。
小学生の時期においては、ゴールデンエイジという言葉があるくらい、神経系統の発達が著しい為、このタイミングでいろいろな動きやボールフィーリングのトレーニングが最適と言われている。
しかし、よく偏りがちなのが、「個の育成=ドリブラーを作る」という考え方である。確かに最近のサッカー日本代表のゲームを見る限り突破口をドリブル突破で切り開くような選手が少なく、たまにそういう若手の選手がでてくると新鮮に感じることがある。
だが、トレーニングの内容として最初から最後までジグザグドリブル、ゲームに入ってもパスをすると怒られる、というような強制的な指導がたまに耳に入ってくる。
皮肉なもので一昔前は「ボールを持つな、とにかく前へ蹴れ!」というような指導がまかり通っていたような気がする。

「パスをするな」という指導と「ボールを持つな」という指導は正反対ではあるが、結局のところは同じなのではないだろうか。
そこに選手の選択肢や創造性はなく、選択肢や創造性がなければ前回のコラムでも述べたフットボールの魅力である「駆け引き」の全体像を知ることができない。

世界でも個人の技術の水準が高いとされるブラジルにも私は現在に至るまでに3 回ほど行き実際にジュニア年代の指導風景を見てきたが、特にジグザグドリブルをひたすら練習するような光景は見られなかった。
実際にブラジル人のプロ選手の中にもドリブルが得意でない選手もいたのである。

一つ言えることは、日本に比べてフットボール人口が格段に違うこと。底辺が広いのである。その中でドリブルが得意な子、シュートが得意な子、バスセンスが光る子などをしっかりと吸い上げれるシステムとフットボールを知っている指導者や眼の肥えた大人達(そこらへんの何をしているのかわからないおっちゃんも含めて)の存在が大きい様に感じられる。

そしてもう一つ、「歴史がある」といってしまえば話が終わってしまうのだが、私が感じたかとは子供達がクリエイティブなプレーをする選手を身近に観ることができるのである。これは子供にとって一番の刺激なのであり、最高の教科書である。それをまねして育った大人をさらに次の子供がまねをして、積み重ねられたのがフットボール大国ブラジルである。

個人技術にもドリブルだけでなくパス、シュートを含めたいろいろなキックの種類やフットボールを楽しむ上で必要とされる技術はいっぱいある。「ドリブルができればなんでもできる」という考えは、やはりフットボールをある一面でしかとらえていないような気がする。
強制的にではなくいろいろな技術を子供達に紹介し好きなプレーや得意なプレー選択させ、さらにその技術をゲームという駆け引きに活かすやり方を考えさせることが大事だと私は考える。

フットボールの根本をとらえず、偏った角度からの一面しかとらえていない指導をしている以上、日本は本当のところの強さは身に付かないと思うし、私自身も「これでいい」と思わずに常に勉強をしていきたいと思う。

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